I come with the rain
素敵な映画でした。
まず特筆すべきはキャラクター。
無償の愛を捧げる癒し手。
探し相手と同化する探偵。
女を愛する香港マフィア。
少し異質な設定が
社会にしっかり組み込まれていて
それが独特の世界観を
作り出していました。
そして何より素晴らしいのが
それらが全て
映像によって語られることです。
言葉で語ることができるなら
映像である意味は薄い。
でもこの映画は、言語化すると
失われてしまう意味を、多く含んだ
紛れもない映像で、構成されていました。
キャラクターのパーソナリティすら
映像によって語られます。
逆に言うならば
映像でしか語り得ない物語が
最近、少なくなっているのかも
しれないと、思いました。
ゲームしかり。
言葉で進行するシナリオばかり
目につく昨今です。