山田詠美「学問」

1Q84を読んでからというもの
本を手に取るのがしんどくて
マドンナ文庫ばかり読んでいました。

久し振りに本を読みました。
山田詠美「学問」です。


この人の作品は
読むと幸せな気持ちになるけれど
読んでる最中、肩肘張っちゃって
けっこうしんどいのですが
今回はすんなり、読めました。


なかなか驚くべき作品です。
まず、主人公が弱い女性だってとこ。
男に守られ、気持ちを口に出せず
女としての能力を発揮しきれていない
少女マンガの主人公みたいな人なんです。
(オナニーばっかしてます)


山田詠美自身が他人の作品として
この本をレビューしたら
そこんとこを、ボロクソに
書きそうな気すらします。


それからもうひとつ。
山田詠美なのに、ひどく土臭い。
発音が日本語的な老英語教師すら
登場してしまいます。


でも、その田舎の風景が
頭に強く、こびりつきました。
ふとしたとき
たとえば、iPodから流れてきた
フジファブリックを聴いたとき
思い浮かぶのは既に
あの光景に変わっています。


風味絶佳が面白くなかった分
満足度が非常に高かったです。


おすすめです。

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sshimoda