every moments red-letter

ローマの休日を見て少し泣く。
(結婚してから新しいDVDを買っていない)
いつものように、グレゴリーペックは振り返らずに記者会見場を去る。
それにしてもやはり、これは紛れもなく
オードリーのための映画だと思う。


ディズニーのアラジンを見ながら
洗い物を食洗機に入れていく。
(このパズルが、私は得意だ)
アラジンの顔が濃いことを除けば
文句のつけどころがないほど
素晴らしい映画だと思う。


もしあのとき、彼に告白していたら、と
選ばなかった未来の先を
想像する、昼下がり。


人生とは章仕立ての物語。
前の章でやり残したことは
すっぱり諦めなければならない。
それを求めた瞬間に、なにかが破綻する。
ちゃんと理解はできているのだ。


もうすぐ30歳なのだから
年相応に、子供を産めばよいのだ。
用意された、次のステージで
新たな楽しみを享受すればそれで。


若い頃の私が想像した
理想の生活に、かなり近づいてる
そんな気はするけれど、でも
この焦りのない空虚感みたいなものって
かつてはまるで、想像できなかった。


幸せを形作ることに一生懸命だけど
できたものを、幸せと認められない。


もう少しバカなら良かった。
あるいはもう少し頭が良ければ。
行動力があれば。


マジックカーペットに乗って
期待感がふたりを包み込む。
それはもちろん、幸せなことだけど
期待が満たされるのかどうかと言うと
それとこれとは、また別の話みたいだ。


街中でべスパを見かけた。
一度乗ってみたいけれど
私には、免許がない。