ゲームは殺人を引き起こしません、という嘘

全然話は関係ないですが
最近気になっているのが、小学校で殺人を引き起こした少年が
ゲーム大好きだったという話。


とある週刊誌では、少年がゲーム脳だったことで
殺人を引き起こすに至ったと書かれていました。


直接的に
ゲームをする→ゲーム脳になる→殺人を引き起こしやすくなる
などという関連性は、ないと思っていますが
僕はゲーム脳的なものも、ゲームが殺人につながる恐れもあるという事実も
否定しません。


ただ、僕のとらえ方は一般的なものと少し違います。
ゲーム脳的な状態に持っていくゲームは、良いゲーム
殺人につながる恐れのあるゲームは、悪いゲーム
というように、分けて考えているんです。


まずは、ゲーム脳的なものについて。


特にアクション要素がゲームに絡んでくると
単純な操作で、大きな快感を得られることが
プランニングの上で重要になってきます。


最近手がけた、僕の初めての作品と言えるゲームは
とても良くできたという実感が自分自身にあるのですが
ほとんど何も考えずに、気持ちよさを得られるという要素が
ゲームの根幹になっています。
(詳しくは書きませんが)


自分でデバックプレイしながらも、面白いと思いながら一方で
これって決して脳に良い時間ではないよなぁと
ぼんやり考えていたのを思い出します。


でも、これって素晴らしいことじゃないですか?
ゲームなんて所詮エンターテイメントです。
何も考えず、一種のトランス状態になって
自分の余暇を過ごせる。
これは、娯楽として最大の利点ではないでしょうか?


もちろん、そういうゲームばかりではありません。
人とのコミニュケーションを求められるものも
深いストーリーを追わせるものも
パズル的な思考にふける必要があるものも
世の中には存在します。


だからといって、何も考えずに快楽が得られるゲームを
否定するのはやめて欲しい。
プレイヤーはゲームの値段、決して安くはない
6800円や7800円というお金を支払っているんです。
その対価として、快楽を得たっていいでしょう。


子供にしても、同じです。
誕生日やクリスマスという数少ないイベントで
買ってもらったゲームを
宿題が終わってから寝るまでの短い時間でプレイして
快楽を得ている子供がいたっていいでしょう。


煙草のようなものです。
チョコやポテトチップスのようなものです。
たくさん吸えば癌の原因になるように
たくさん食べれば太るように
ゲームだってやりすぎは良くない。
このような高価なものを、無尽蔵に与える親がいけない。
これは当たり前のことではないでしょうか?


チョコを作っている人は、おそらく
その味に吟味を重ねていることに誇りを持っているでしょう。
たくさん食べれば太ってしまうということを、分かった上で
きっと誇りを持っていることでしょう。


同じように、僕は没頭できるゲームを作ることに
誇りを持っていたいと思います。


ちょっと長くなりましたが
後者の話、殺人につながる恐れがあるゲームの話をします。