空港にて

33歳で子持ちの風俗嬢が
義足を作るっていいなと客に話すと
作ればいいじゃない、と言われる話。
村上龍の短篇です。


単純に言えば、無理だよ身の丈にあっていない、と
そう考えてしまう女性の話なんだけど
僕もまた、この部分で揺れているんだと思う。


夢と希望を糧に生きていくことは
とても簡単で、正しいことで
たとえそれが糧でしかなくても
夢ですらなくても
それに気づかなければ僕らは幸せだ。


ときどきやってくる困難な瞬間を
悪知恵で乗り越えれば
それでいい、と
思えれば。思えさえすれば。